シェフのグルメ通信-食材編
第2回 『キャビア』
第2回 『キャビア』
前回の『フォア・グラ』に続いて3大珍味の中から今回は『キャビア』についてお話します。-入門編-
キャビアは、チョウザメの卵巣を一つ一つの卵粒にした後塩漬けにしたものです。主にカスピ海が産地です。卵粒の大きさで呼び名が違います。大粒のものから、ベルーガ・オセトラ・セヴルーガと呼ばれ、大粒のものほど高級(高価)なキャビアとなります。
ビン詰めで出荷されることがほとんどで、ビンのキャップ(ふた)の色の違いで判別できます。ベルーガが青色キャップ、オセトラが黄色キャップ、セヴルーガが赤色キャップです。
【グルメトーク入門編】
「ベルーガ・オセトラ・セブルーガは憶えられなくても信号の色は憶えているでしょう。青から大粒で高級、次が黄色、そして赤です。明日から信号を見るとキャビアを思い出します。」
-中級編-
ベルーガ・オセトラ・セヴルーガの3種類のキャビアは粒の大きさで分けられていると思われがちですが、チョウザメの種類のことでベルーガと呼ばれるチョウザメが、1番大型で体長は2メートル以上体重は500kgにもなる大物です。その大きさな体の中にある魚卵も大きいのです。
ちなみにオセトラ種は中型で体重20〜80kg、セヴルーガは一番小型で体重25kg位です。
【グルメトーク中級編】
「ベルーガが成長してキャビアを持つようになるまでには20年以上もかかるんだ。また乱獲で数が激減したから将来ベルーガはいなくなるかもと心配されているんだ。」
-上級編-
チョウザメと呼びますが、実はサメではありません。
シーラカンスと同時代、3億年前頃からいる古代魚の種類です。非常に硬い鎧のようなウロコを持ち、ウロコの形が蝶々の羽根に似ていること体型がサメのようにスマートであることから、チョウザメと呼ぶようになったと言われています。
【グルメトーク上級編】
「ロシアでは魚卵のことを『イクラ』と呼ぶんだ。日本の鮭の卵をイクラと呼ぶのはここから来ているんだね。だからキャビアはロシアでは『イクラ・チョールナヤ』と呼んでいるんですね。」
キャビアのお話はここまで